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1人だとホラー。2人だとアドベンチャー。3人だと宝探し。4人だとコメディ。超常現象チームサバイバルPvE「超自然 行动组」[CJ2025]
ゲームは2025年1月ごろに現地でiOS版が配信され,Android版はまだだという。7月26日発表の公式ニュースによると,同時アクセス数が100万人を突破したらしい。ついでに現地スタッフに聞いたところ,本作は女性プレイヤー層が6割のシェアを占めているのだとか。
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――あなたは神秘の古代遺跡を探索する会社“超自然 行动组”の社員です。これから昇進を目指し,ほかの作業員とチームを組み,希少な宝物をガッポガッポと集めていきます。超自然 行动组ではサボることは許されません。ぜひ,幸せなキャリアを目指してください。
――もちろん生きて帰ってきましょう。道中では凶暴なモンスターや危険な罠に遭遇したり,複雑な迷路で迷子になったりするかもしれません。一歩一歩があなたの終わりにつながる可能性がありますよ?
といった誠実な会社が超自然 行动组であり,本作は超常現象とスリルな冒険をテーマとした,チームサバイバルPvEゲームだ。
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本作はパッと見,非対称対戦型ゲーム系の匂いを感じる。キャラクターアクションも走る,屈む,飛ぶなど言ってしまえば(地味で)現実的で,類例と似たような印象だからだ。けれど本作はPvEに特化しているため,部類としては“みんなで探索&脱出ゲーム”である。
また,プレイ人数に応じてなんでも体験の質が変わるとのことで。
・1人でプレイすれば,ホラーゲーム
・2人でプレイすれば,アドベンチャーゲーム
・3人でプレイすれば,宝探しゲーム
・4人でプレイすれば,コメディゲーム
ホラーとコメディは紙一重。こうした表現でなんとなく伝わる人は多いかと思うが,本作はプレイ人数,あるいは一緒に遊ぶ人次第で,生まれる感情が変化するゲームを目指したのだろう。
例えば,ホラー映画に置きかえると分かりやすい。1人だと怖い,4人だと笑えるの線を突いた作品は,往々にして愛されがちだ。
なお,パブリッシャのGiant Networkは,長年人気のレガシーなシリーズ展開のほか,一昔前に騒がれたガチの3D死にゲーアクション「パスカルズ・ウェイジャー」や,以下のようなゲームも提供している。この一例だけでも,同社のおちゃめさが分かることだろう。
[CJ2023]もう2億人が遊んでる「スペースパーティ」。サメたちによる宇宙船での殺サツ×推理ゲームは,アモンでグアスしてた
![[CJ2023]もう2億人が遊んでる「スペースパーティ」。サメたちによる宇宙船での殺サツ×推理ゲームは,アモンでグアスしてた](/games/726/G072690/20230728064/TN/017.jpg)
中国のゲームショウ・ChinaJoy 2023で,Giant Networkのスマホ向けパーティゲーム「スペースパーティ」(Space Party。現地名は太空行动)がプレイアブル出展されていた。遊ぶ前からなぜかルールを理解できる1作だ。
さて,本題のゲーム内容に迫っていこう。
プレイヤーは最低1人から最大4人までの人数でマッチングし,古代中国をイメージしたという遺跡に挑む。なお,それらの遺跡は実在するものではなく,“昔の中国といえば”な想像で制作されている。
遺跡内は前述した基本アクションと,キャラクターごとの固有能力で踏破していく。キャラクター数は多く,それぞれ「探索」「攻撃」「補助」に向いた道具などを使用可能だ。進路にはさまざまな罠が立ちふさがり,障害や謎を打ち破っていかなければならないため,自分の好みの,あるいはチームの弱点を補うピックが求められそうである。
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遺跡はいくつかの種類があり,いずれもロケーションが異なる。それらの特長を端的に説明すると,以下のとおりだ。
――薄暗いろうそくの明かり。石壁に置かれたトーテム像。豊かな民族建築、息を呑むほど神秘的な光景。インターホンから聞こえる助けを求める声。近づいてくる足音、隅のほうから聞こえるかすかなささやき声。
――影の怪物。幽霊の花嫁。操り人形。血に飢えたコウモ。怪物がランダムに出現。墓の近くには謎の人物が。遭遇しても叫ばないように
とまあ,上記はストア紹介文の受け売り翻訳テキストだが,ブースの雰囲気からしてもうかがいしれるものはあるだろう。
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プレイヤーたちは罠や怪物をどうにかし,財宝を手に入れたら遺跡から脱出する。なお,宝探しのモチーフとしては以下の展示物があった。
こうした「中華風のトレジャーハンティングミステリー」も,古い時代のイメージから取り入れたらしい。それと幽霊(的な存在)といったらなキョンシーや,墓からクモが湧いてくる様子も中国っぽいのだとか。
こうした古代中国イメージの要素は,現在進行でどんどん追加されているようである。教えてもらったが未発表なので言えないのと,パッと思いつく一例がなかったので,分かりやすいものは挙げられないが。
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冒頭で書いたが,現時点で本作のプレイヤー層は6割が若い女性だという。類例のタイトルでも似た傾向は現れるが,会場で具体的な数字を提示していただけに説得力が強い(中国でもiOSユーザー層は女性が多いが,iOS神話が崩れてきたとも言われているため,「iOS版しかないから女性が多いのは当たり前」には該当しない,のかも)。
本作はPvE特化だからこそ,友だち同士でワイワイやるのには最適だ。人数や相手次第で先述のように遊びの質も変化する。
なにより,ホラー的に雰囲気を醸しつつも,キャラクターなどのビジュアル面がマスコット的なかわいらしさを保っていることで,どこがウケているのかも容易に想像しやすい。けれども,思うのは簡単でも,ここまでの成果を上げるのは簡単ではない。そこはさすがのGiantか。
本作は何度か触れているとおり,古代中国をイメージしているだけあって,今のところは中国展開しか見ていないという。ただ,個人的にはこの品質と組み合わせの妙が,日本ではどんな反響になるのかが気になって仕方ないため,ぜひとも巨人の進撃を見てみたいところだ。
※編注:現在,中国では「古代中国の衣服(=ドレス的なもの)の貸し出しもやっている,コスプレ体験型飲食店」的なものが一部女性の間でバズっているとのこと。こうした体験型の合わせ技施設の流行もそうだが,焦点は昔の服を着ることにあるようなので,もしかしたら本作の勢いは,こうしたファッショントレンドも影響しているのかもしれない
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中国版「超自然 行动组」公式サイト
4Gamer「ChinaJoy 2025」記事一覧
「ChinaJoy 2025」公式サイト
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