
企画記事
推し方は1つじゃない! ソニーストアのスタイリストに聞いた推し活最新事情【ぬい撮り&ライブ映像鑑賞】
4Gamerは,ソニーストアのスタイリスト(スタッフ)さんが,その知識や経験を活かして“推し活応援”をしてくれているという話を聞きつけて,さっそくソニーストア 銀座を訪ねてみました。
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今回は,ソニーストア 銀座のスタイリストであるオーガ氏,さとう氏,こむろ氏のお三方に,“大画面推し活体験会”などの企画が立ち上がったいきさつから,そこで体験できること,今日から実践できそうなぬい撮りテクニックなどを教えていただきました。
インタビューの前にお伝えしておきたいのですが,スタイリストのお三方は爽やかなのに,推しについて語る目には熱いものを感じました。
そしてご自身のメインジャンルではないだろうに,筆者の持ってきていたキャラクターのぬいをフルネームで呼んでくれたり,キーホルダーのマスコットが裏返った状態だったのに,その子が誰か一目で分かってくれたんですよ……。
うれしいのと同時に,その猛者っぷりに震えました。それでは,そんなお三方の興味深いお話をどうぞ。
ソニーストアが推し活応援……って,どういうこと?
――まずはお三方のお仕事と,推し活応援の取り組みについてお聞かせください。
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僕はカメラカテゴリを担当しています。ソニーストアで推し活にまつわる企画に携わるようになったきっかけは,櫻坂46とのタイアップ(リンク)ですね。
ソニーはさまざまなIPとコラボした商品も多いのですが,ちょうど僕も櫻坂46のファンだったというのもあって,開催時に「メンバーはこんな方々ですよ」という資料を作って,ソニーストア全店に共有したところから始まったんです。そこから推し活応援企画として,さまざまな活動をすることになりました。
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私は,テレビやホームシアターといったカテゴリを担当しています。これまで実施した推し活企画としては,銀座店での“大画面推し活体験会”(リンク)がありますね。ありがたいことに,たくさんのお客様からご予約をいただきました。
そして,その翌年は私はカメラの担当になったのですが,「カメラで推し活に何かできないか」と考え,“推し活撮影 購入相談会”をやらせていただきました。この相談会で実際にカメラをご購入された方もいらっしゃって,やはり推し活は強いなと感じています。
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私はプロモーションをメインで,主にLINEなどSNS関連を担当しています。先ほどの推し活相談会や,櫻坂46タイアップなどをファンの皆さんへ向けて情報を発信していました。
やはり,そういったアプローチを行わないとお客様に気づいてもらえないので,とにかく知っていただくためにメディアの露出を増やすなど,推し活企画をできるスタイリストを増やしています。
また,それぞれのスタイリストができることをまとめた「推し活スタイリスト一覧」(リンク)を作っています。
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――ソニーストアのスタイリストさんは,自発的に企画されているんですね。そもそも,スタッフさんのことを「スタイリスト」と呼ぶのがすてきですね。
オーガ氏:
ソニー製品をお客様の生活や人生に寄り添ってスタイリングするという意味なんです。
お客様のライフスタイルをソニー製品で豊かにしたい。そんな思いが込められているんです!
――なるほど,そういった経緯があったのですね。皆さんの推しや趣味をお聞かせいただけますか?
オーガ氏:
僕はアイドルが好きなんですが,なかでも乃木坂46が好きです。最近はK-POPにもハマっています。
さとう氏:
私は舞台俳優さんと,プロ野球,テーマパークなどですね。好きな球団は東京ヤクルトスワローズで,ファン歴24年です。
こむろ氏:
私は女性アイドル,男性アイドルのどちらも好きなのですが,今はとくに「≠ME(ノットイコールミー)」や「=LOVE(イコールラブ)」,「≒JOY(ニアリーイコールジョイ)」が好きです。撮影ができる現場には,一眼カメラを持っていっていますね。あとはディズニーも好きです。
――皆さん,守備範囲が広いですね。ちなみに,お仕事と推し活の両立はできていますか?
オーガ氏:
ありがたいことに,仕事で推し活ができちゃう職場なので,僕としては両立しやすいですね。ほかのスタイリスト,先輩も含めてですが,皆そういった推し活に寛容なので,「この日に現場があるんです」といった話もしやすいですし,お休みを取れるよう調整してもらえたりといった職場環境です。
さとう氏:
確かにこの職場は,推し活に対して理解がある人が多いので,働きやすいですね。ただ,推し活を存分にさせてもらっている分,職場に還元できたらいいなということで“大画面推し活体験会”や“推し活購入相談会”などをやらせていただきました。
こむろ氏:
私も2人の言うように,お休みを取りやすいので,推し活との両立はしやすいと感じています。弊社のカメラを実際に現場で使ってみて,その感触などをお客様に伝えたり,スタイリスト同士で共有したりもしています。
――うらやましい……。正のスパイラルが巻き起こっていますね。
オーガ氏:
やはり,推しがいることによって仕事のモチベーションも上がりますよね。今ですと(2025年7月現在),「劇場版『鬼滅の刃』無限城編」とのコラボ(リンク)で,銀座店のエンターテインメントシアター「SHIKAKU」での映像視聴などを実施しているのですが,「鬼滅の刃」好きのスタイリストはそれがモチベーションになっていますね。
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――ところで,皆さんはいつごろから推し活を始められたのでしょうか。
オーガ氏:
小さいころからアニメやマンガ,サブカルチャーが好きで,中野ブロードウェイにも通っていました。アイドルが好きになったのはコロナ禍以降ですね。家でできることはないかなと探しているときに,ふと乃木坂46を見て,いつの間にか沼にハマっていて……。
そこからライブに行ったり,グッズを買うようになっていきました。さらに櫻坂46だったり,それこそこむろの影響で,彼女の推しグループも好きになりました。
――コロナ禍以降,趣味の幅が広がったという人も少なくないようですし,「推し活」という言葉もそのころから広く使われるようになった印象です。
オーガ氏:
弊社のスタッフでも,コロナ禍中にBTSのビハインド・ザ・シーンを観るようになって,そこから映画を観に行ったりもしたそうです。人生初の推しができたと言っていましたね。
――すてきですね。同じくアイドル推しのこむろさんはいつから……?
こむろ氏:
幼稚園のころからでしょうか。親と一緒にモーニング娘。を見ていましたし,小学生になったらAKB48が好きになりました。そこから嵐でジャニーズオタクにもなり,Kis-My-Ft2は16年ほどファンで,ライブには全部行くようにしています。また,乃木坂46も好きになりました。
それと,ディズニーが好きなのも,親がディズニー好きで,私が0歳のときからパークに連れて行ってもらっていたからだと思います。こうして振り返ってみると,親の影響もあると思いますが,気づいたらエンターテインメントやキラキラした世界が好きになっていましたね。
さとう氏:
私も小さいころから,父親に連れられてプロ野球の試合を見に行っていました。今でこそ野球の撮影をメインでやっていますが,当初は野球場にご飯を食べに行くことや,応援団を見るのが好きでしたね。
それから,「名探偵コナン」や「アイドリッシュセブン」など,アニメやゲームも好きなので,オタクとしてオタ活をしていた感じですね。私としては推し活なのかオタ活なのかはっきりしないのですが,気づいたら推し活をしている人になっていました(笑)。
明確に「推し活しているな」と思ったのは,舞台俳優さんのファンになってからですね。まだ初々しさの残る演技に,応援したいなという気持ちになって。「推す」って,好きという気持ちに加えて,人にお薦めしたいとか,応援したいという気持ちが入ってくると思うので,そこが私の推し活のスタートだったんだと思います。
――推しの成長といいますか,キャリアアップを見守るのもいいものですよね。
さとう氏:
そうですね。どんどん活躍の場が広がっていっているのを見られるのはうれしいですよね。
――それにしても皆さん,ファンとしての愛が深いですね。推し活体験会が企画されるのも,必然だったのかも……?
今,あの日のライブ会場にいます――
シアタールームでの忘れられない錯覚
ここで,大画面推し活体験会の会場となった,ソニーストア 銀座が誇るシアタールームを見せていただきました。防音ドアの先へ足を踏み入れると,しんと静かな空間が広がっていて,映画館のように吸音の施工もバッチリという印象を受けました。
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今回,視聴体験したのは,「ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”」の4K ULTRA HD Blu-ray。大画面かつ高画質,立体的な音響で観るライブ映像は,想像以上にすごかった……。
花火や炎の迫力,ステージを俯瞰したり,ぐるりと回り込んだりする凝ったカメラワークも相まって,フワフワと夢見心地に。メンバーがもう,かっこいいし,瞳や汗もキラキラ輝いている。
重なる歌声,ライブ会場の広さ,観客の熱量を感じる音の響きに,まるで自分がそこにいるかのような気分にさせられて,1曲だけの視聴でも胸が熱くなって泣きそうになりました。
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視聴後,スタイリストのお三方にお話をうかがいました。
――とてもいいものを見させていただきました。
オーガ氏:
今回ご覧いただいたテレビはBRAVIA 5ですが,ソニー史上最高輝度のBRAVIA 9という機種もあり,そちらですとさらに汗などの輝きが際立って見えるかと思います。また,先ほどの映像は嵐のライブ作品としては初の4K ULTRA HD Blu-rayで,画質も音質もすごくいいんですよね。
シアタールームはその音響を最大限に活かすセッティングをしていますから,視聴体験にいらしたファンの方は「お家の機材で再生してはいたけれど,ここで聴くと全然違う」とおっしゃっていました。
こむろ氏:
視聴しながら,泣いていた方もいらっしゃいましたね。音響としては,主に前方のスピーカー2つとうしろのスピーカー2つで音を作っているのですが,天井や壁に音をぶつけることで,そこにも見えないスピーカーがあるような,空間としての音作りをしています。
また,サブウーファーにより,ライブ会場で聴いているかのような,ずっしりとくる低音を体感していただけるようになっています。
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――本当に「ライブ会場にいる」と感じました。これは絶対に体験するべきですね。
さとう氏:
私自身,このシアタールームで舞台の映像作品を視聴して,これを皆さんにも体験してほしいと思い,大画面推し活体験会を企画したんです。
――実体験から生まれた企画だったのですね。ちなみに,こちらのシアタールームを利用された人は,ほかにどのような作品をご覧になっていたのでしょうか。
こむろ氏:
アイドルやロックバンドのライブ映像が多いですね。バーチャルアイドルの作品をご覧になる方もいらっしゃいました。ソニーストアとしては,基本的に鑑賞する作品のお貸出しはしていないのですが,お客様のお好きな作品のディスクをお持ちいただければ視聴が可能です。
また,機材破損などの危険がない範囲ですが,ペンライトなどを持ち込んでいただいても大丈夫ですよ。
オーガ氏:
シアタールームのご予約は1枠1時間で,そのうち視聴時間は40分までとなっています。利用されたお客様のなかには,別日に続きを観に来られた方もいらっしゃいましたね。
ちなみにですが,ご予約の際に観る予定の作品をお伝えいただければ,なるべくそれを知っているスタイリストがご案内するようにしています。
――それは心強いですね。コンテンツと機材の両方に詳しい人のお話って,なかなか聞く機会がないですし……。
さとう氏:
ファンの方同士で,最高の音と画で観るための情報交換はされていると思うのですが,分からないところはぜひ我々に頼っていただければと思います。推し活をしている人は,ライブ会場にも足を運ばれているかと思いますが,ライブが終演しても,それで終わりじゃないということをお伝えしたいですね。
テレビが大きくなることで間近で推しの顔を拝めますし,音響を良くすることでライブ会場での記憶がありありと蘇る。当然といえば当然のことですが,まだお客様が気づいていない部分で,もっと臨場感や没入感を引き出せること,ご提案できることがあるんじゃないかと思っています。
実際,大画面推し活体験会で,テレビとサウンドバーのホームシアターセットをご購入いただいた方もいらっしゃいました。
――お家でいつでも夢の続きが見られるって,いいですね。
コラボカフェやイベントで役立つ,プロの撮影テクを学ぼう
続いては,スタイリストのお三方に,推し活の一環としてぬいぐるみやアクリルスタンドを撮影するときのアドバイスをいただきました。
今回は一眼カメラをメインに,さまざまなシチュエーションに応じたテクニックをQ&A形式でお届け。使用機材α7C IIの感触もレポートしています。
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【Q1】コラボカフェでぬい撮りをしているのですが,毎回同じような写真になっちゃいます。
【A1】
真俯瞰,つまり真上から撮るのはどうですか? どんな料理が並んでいるのかよく分かりますし,食卓感が出ますよ。ぬいぐるみを寝かせてあげるのもかわいいですよね。
【オーガ氏の一言】
一眼カメラのファインダーで真上から覗き込むのは難しいし,自分の影も入ってしまいます。カメラ本体の液晶モニターが動かせるバリアングル式であれば,カメラを掲げても,回転させたモニターで確認できますよ。
なるべく上から撮りつつ,ズームで寄るのがポイントです。このとき,ボディやレンズは撮りやすい持ち方で大丈夫。僕は親指でシャッターを押すこともあります。
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【Q2】スマホでも取り入れやすい,カフェでの撮影テクニックはありますか?
【A2】
ぬいぐるみと同じ視線で撮ってあげると,彼らの世界に入り込んだような写真が撮れたりしますよ。スマホはレンズが本体上部についていることが多いので,スマホを上下逆さにすると,よりローアングルで撮影できます。
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【オーガ氏の一言】
スマホやカメラをテーブルに置いたり,何かに立てかけてあげて,液晶画面をチェック。お皿をずらしたり,ぬいの向きを変えたりして,構図を調整してみましょう。
この方法は,画面の後方も広く写せるようになるので,壁の装飾を入れたいときにも便利ですよ。
【Q3】等身大パネルやポスターと,ぬいを一緒に撮りたいのですが,ピントがどちらかにしか合わないのは仕方ないことなのでしょうか……?
【A3】
距離が離れすぎている場合は難しいですが,カメラのピント合わせの範囲を決める“絞り値(F値)”を大きくしてあげれば,ある程度は解消できます。また,手前にピントが合っているショットと,奥にピントが合っているショットをそれぞれ撮影して,後で合成するという方法もあります。
【オーガ氏の一言】
一眼カメラには“フォーカスブラケット”という,ピント位置を少しずつズラしながら連写してくれる機能を持つ機種もあります。
僕はフィギュアで“オモ写”をやるときにこのフォーカスブラケットを使ったりします。ただし連写なので,ブレないようにカメラを固定するのが重要です。
【さとう氏の一言】
スマホの場合は,ズームを0.7〜0.8くらいにして広角で撮るとうまくいく可能性があります。
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【Q4】屋外でぬい撮りをするときに,覚えておくとよいテクニックはありますか?
【A4】
外での撮影には,小型のライトを1つ持っていると便利ですよ。夜や暗い場所などでは,光をぬいぐるみに当てることで明るく撮れますし,顔の陰影も出て,表情も少し違って見えるかもしれませんね。上下左右,さまざまな方向から照らしてみてください。パネルタイプのLEDライトは,かさばらないのでおすすめです。
また,逆光のときはフラッシュを焚く方法もありますが,フラッシュの強さってコントロールが難しいですよね。明るすぎて色の情報が飛んでしまう“白飛び”は,アプリの補正でも直すのが難しいので……。そんなときも,ライトで柔らかい光を当てることで,いい画作りが可能になります。
【オーガ氏の一言】
逆光の場合は,ぬいぐるみの影が手前に来るので,影を活かした写真を撮るという楽しみ方もあります。暗めに写っても,編集アプリなどの補正で調整できます。
【さとう氏の一言】
Xperiaはライトを点けながら撮影できるので,小型ライトが使えない場面や,「ぬいを持って撮りたいから,ライトまで持てない!」なんてときに活躍します。
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【Q5】すぐSNSにアップしたい! 調整不要なイイ感じの写真を撮るには?
【A5】
SNSに上げるのであれば,あらかじめ画角を変えておくといいですよ。アスペクト比を16:9に設定しておけば,後からストーリーに上げるときにも横が切れたりすることがありません。
また,写り込んでしまう邪魔な物があるときは,1:1の正方形にすると納まりが良くなったりします。
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【こむろ氏の一言】
グリッドを表示しておくことで,構図も取りやすくなりますよ。
また,後から補正やトリミングする場合も,まず撮るときに構図を調整しておいたほうがうまくいきます。文字を入れる場合も,そのスペースを考えながら撮るといいですね。
【Q6】スマホでの撮影はOKだけど、被写体が遠い……。
【A6】
ソニーのXperiaのご案内になりますが、ズーム性能が高く画質も良いモデルを検討されてみてはいかがでしょうか。Xperiaには一眼カメラのαシリーズの知見が多く取り入れられており、プロモードを使えばシャッタースピードなどを細かく調整できます。
【さとう氏の一言】
私がXperiaを購入したきっかけは、舞台のカーテンコールをスマホだけで撮影する必要があったからなんです。後方の座席になっても、しっかり撮れるように準備したかったんですね。
ちなみに、野球場の4階席から撮影した動画は、多くの方から好評をいただきました。
カメラも推し活も日々アップデート!
今回の撮影テクニックで使用したカメラは,推し活におすすめのモデルということで,その“推し”なポイントを教えていただきました。
【シリーズで1番人気のα7C II】
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オーガ氏:
α7C II(アルファ セブンシーツー)は,コンパクトの“C”を冠した機種で,ボディの重さは429gととても軽量です。カメラって,センサーサイズ※が最も大きい“フルサイズ”になると,どうしてもボディが大きくなってしまうものなのですが,α7C IIはミラーレスのコンパクト設計なので,手の小さい方にも使い勝手がいいと思います。
※センサーサイズ……カメラのレンズから入った光を電気信号に変えてデータ転送する部品「イメージセンサー」の大きさのこと。大きいほど画質がよくなる。
ソニー「カメラの基礎知識」ページ
こむろ氏:
推し活では,カメラだけでなく,ほかの荷物もあったりしますよね。なので,なるべくカメラもコンパクトにしたいという方に人気です。
【扱いやすさも魅力】
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オーガ氏:
ボタンやダイヤルは必要最低限でシンプルなので,そこだけ覚えていただければ,すぐ使えるようになると思います。
また,AIを搭載した被写体認識AF(オートフォーカス)という機能が入っていて,人や動物はもちろん,ぬいぐるみも人として認識して,瞳にバチッとピントが合うんですよ。
【おまけ:筆者がイイ! と感じたところ】
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●ファインダーが明るくてクリア
実は,初めて電子式ビューファインダー(覗いた小窓の先が小型液晶モニターになっているタイプ)を覗いたのですが,内部のホコリとは無縁な視界に気分もアガりました。
●液晶モニターでのピント合わせ
スマホでは今やおなじみの機能ですが,液晶に映っているものをタップすれば,そこにピントが合うのが便利でした。とくにバリアングルでの撮影時に助かります。
それと,ファインダーではなく液晶モニターで確認しながらシャッターを切っても,ショットのビュー(反映)が早い! 筆者の持つ一眼レフはそろそろ10年選手で,「カッ………………シャン」と反映まで2秒くらいかかっていたので,α7C IIの速度に毎回驚いていました。
スタイリストと一緒に考えて選べること
――やっぱり撮影って楽しいですね。そして,気になるα7C IIのお値段ですが……。
オーガ氏:
本体が約33万円,そして今回使った24mm〜70mmの標準レンズは,シリーズのなかでも良いものなので約30万円。トータルで60万円くらいですね。ただ,レンズは価格帯がいろいろありますので,コスト面でもう少し抑えたものもご提案できます。
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オーガ氏:
α7C IIは,標準ズームレンズがセットになったレンズキットもあります。本体にプラス約3万円でレンズが付いてくる形なので,合計36万円ほどでお求めいただけます。
一眼カメラ初心者の方も,使っていくうちに「きれいにボカしたい」とか,「もっと遠くを撮りたい」といったご希望が出てくると思いますので,それに合わせてレンズを追加していただくのもいいかなと思います。
――選択肢があるのはありがたいですね。では,推し活している方のお買い物の傾向はいかがですか?
さとう氏:
推し活している方は,最初からいいものをご購入される方も多いです。エントリー向けのレンズキットを考えてらした方も,スタイリストと話しながら目的や使う場面を明確にしていくことで,「やっぱり自分が使う環境には,こっちのレンズのほうが合っているから」と,良いレンズに変更されるケースもあります。
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――最初から最短ルートを行くというのも,推し活に対する熱量を感じますね。それに,プロと一緒に考えて,自分が選んだものなら納得して楽しく使えそうです。ちなみに,お三方がお客様からの相談で印象的だったものはありますか?
こむろ氏:
アイドルを撮るなら望遠レンズをおすすめしたいのですが,重いですし,お客様のご予算もありますので,着地点を見つけるのが難しいこともあります。
でも以前,私と趣味が同じお客様が来店されて,「買ってよかった」と言ってくださったことはとてもうれしい経験となりました。
ご提案の際には,私が実際に撮った作例や,現像したビフォーアフターをお見せすることもあるのですが,それもお役に立てたのかなと思っています。
さとう氏:
私も野球撮影の知見を広げようと思いまして,今年はいろいろな球場に足を運んでいます。球団が違えば本拠地も違うので,適した機材もまた変わってくるんですね。
先日,野球撮影でご相談にいらしたお客様が,ちょうどその球場行脚で訪れた球場に通われているということで,そこで得た情報が活かせたのがうれしかったですね。
オーガ氏:
僕は,70代のお客様が推し活撮影相談会にお越しくださったことが印象深いですね。普段は鳥や風景を撮られているとのことで,そこで楽しかったこと,苦戦していることなどをお話ししてくださいました。
最終的にご希望にぴったりのレンズが見つかったのですが,後日スタイリストへのレビューに「まさに推し活でWin-Winな関係を築けました」と書いてくださって。鳥や撮影すること,そのお客様にとっての“推し”について会話ができたからこそ,そう思っていただけたのかなと,うれしくなりました。
――推し活に,年齢は関係ないですね。
さとう氏:
そうですね。カメラのご相談は男性のお客様が多いなど傾向はありますが,基本的にスタイリストへのご相談は,年齢・性別問わず,皆さんご利用いただいています。
ちなみに最近は,野球撮りですと女性のお客様が多いんですよ。やはり,自分の好きな選手を撮れるというのは大きな魅力ですし,そのために機材を探されている方が増えていると感じています。
――好きなものを追求することは楽しいですよね。自分がステップアップしていく感覚もまた,うれしいものですね。
オーガ氏:
ええ。ソニーストアに来ていただければ,さらなる楽しみ方を,私たちスタイリストと一緒に探ることができると思いますので,皆さまのご予約をお待ちしております。
今回,ソニーストア 銀座にお邪魔して,筆者の好きな方々の名言「推し活,一生!」が頭をよぎりました。その言葉どおり,日々を“楽しい”で埋めてくれる推し活を知ってしまったからには,たぶんこの先もずっと推し活をしているだろうと思います。
ただ,世の中は常に流れるもの……。コンテンツのサービス終了だったり,メンバーの卒業だったりで,課金したくてもできない,なんてことも起こり得るわけですね。推しに間接的にでも寄与できないもどかしさ。筆者もサ終を経験して,その気持ちが身に沁みています。
でも,今回のスタイリストさんのお話で,「自分と推しとの思い出に課金するのは,一生できるな」と思えました。ぬいやアクスタ撮りで新しい思い出を作っていけるし,最高の環境を追求しながら,推しの輝いていた日々をずっと温めていける。そんな意識のアップデートもまた,今回の大きな収穫でした。
そして,最新の技術や思いもよらぬアプローチの方法に気づかせてくれる,スタイリストさんという存在。……もう,スタイリストさんたちを推します。
「ソニーストア銀座」詳細ページ
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