時間を忘れてプレイしてしまう「Slay the Spire+」は，ゴリゴリ骨太なローグライクカードゲームの名作だ（今日から始めろApple Arcade #55）

　「Apple Arcade」は，Appleが月額900円（税込）でiPhone / iPad / Mac / Apple TV / Apple Vision向けに提供している，ゲームのサブスクリプションサービスだ。
　この連載では，広告やゲーム内課金なしでプレイできるタイトルが現在200種類以上配信されているこのサービスの中から，4Gamerがチョイスしたタイトルを紹介していく。

　第55回では，Mega Critが開発した「Slay the Spire+」を紹介しよう。

「Slay the Spire+」

リリース日：2023年7月7日
配信元：Humble Bundle
開発元：Mega Crit Games
対応端末：iPhone / iPad / iPod touch / Apple Vision
ゲームパッド対応：×

オススメポイント
1.デッキ構築とローグライクの要素が織りなす，奥深いゲーム性
2.良質なゲームバランス
3.プレイヤーの腕前が上がるほどに確かな面白さを実感できる

　「Slay the Spire+」は，毎回変化する塔を登りながら，カードを集めてデッキを構築し戦っていくローグライク×デッキ構築ゲームだ。戦略的なカード選択と運の要素が絶妙に絡みあい，プレイするごとに異なる展開を楽しめる。
　2017年のリリース以来，高い評価を集め続けており，現在では多くのプラットフォームで楽しめるタイトルとなっている。


　それぞれ異なる特性を持つ4人のキャラクターから1人を選び，進路やカード，それを使用するタイミングを決める。戦闘，休息，ショップでの買い物，イベント，エリート戦での戦い方……。
　道中での選択を積み重ね，作り上げられた自分だけのデッキと経験が，ボスに勝つための武器となる。
　最初の戦闘で出した1枚目のカードから，そのプレイの運命を決める大事な選択が始まる。そして，プレイヤーの戦略と無数の判断が戦いの軌跡を作っていくのだ。


　その道のりには，幾度とない判断ミスがつきものだ。「あのとき，あのカードを選んでいれば」「あの道を選んでいれば」と思うことは，一度や二度ではないはず。後悔したところで覆水盆に返らずではあるが，その悔しさは必ず次のプレイの糧となる。
　経験から得た知識はプレイヤー自身に蓄積され，戦略は研ぎ澄まされ，判断は次第に洗練されていく。


　だからこそ，本作は面白い。判断と成長の要素がぎゅっと詰まった楽しさは，次のプレイへと私達を駆り立てる。気付けば「この構成での良い戦いかたを編み出した！」「もう1戦だけトライしたい」と，ついついやめられなくなってしまう絶妙なバランスなのだ。
　ルールのカスタム要素や，他プレイヤーとオンラインでスコアを競うデイリーチャレンジも用意されているので，さまざまな形で己の力を試してみよう。
　手に入れたカードやレリックは「コレクション」に記録されるので，収集の楽しさも味わえる。


　使いづらいと思っていたカードの有効な活用法を閃き，その読みが当たったとき。手持ちのカードのラインナップが厳しい状態でも，スマートなやりくりでボスに勝てたとき……。その嬉しさは言葉では言い尽くせない。


　2026年には続編「Slay the Spire 2」の早期アクセス版リリースも予定されていることから，次回作が気になっている本作未プレイの方にとっても，今こそプレイを始める絶好のタイミングだ。
　思考を巡らせて勝ち筋を見いだす喜びを，ぜひ体験してほしい。

Apple Arcade：月額900円（税込） / 年額6000円（税込）
Apple One：月額1200円（税込）
※「iCloudプラス（50GB）」「Apple TV＋」「Apple Music」「Apple Arcade」を利用可能

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