
プレイレポート
[プレイレポ]「鬼武者 Way of the Sword」は,環境を利用して多数の敵をさばき必殺の一閃を決める,新たなる鬼武者だ
![]() |
2026年に発売予定の「鬼武者 Way of the Sword」は,剣戟アクション「鬼武者」シリーズの最新作だ。日本の歴史の中で謎の敵「幻魔」と強大な力を持つ「鬼武者」が戦い続けるこのシリーズは,実在俳優のモデルを起用した作品としても知られており,本作では主人公の宮本武蔵役のフェイスモデルとして三船敏郎氏が起用されている。
![]() |
今回試遊できた範囲は,武蔵が「清水寺鬼舞台」に向かい,ライバルである佐々木巌流(がんりゅう)と対決するまでのシーンだ。道中では幻魔との戦いや,新要素「眼覚醒【探知】」などの新要素を体験できた。
行く手を阻む幻魔とは剣戟アクションで戦う。武蔵と幻魔には黄色い「体力ゲージ」と,赤い「力動(りきどう)ゲージ」が存在しており,体力ゲージをすべて減らせば撃破となる。
一方の力動ゲージだが,これは態勢を維持するためのもので,相手の攻撃を受け流したり,弾いたりすることで減少し,すべてなくなると「力動崩れ」となり,強力な「崩し一閃」を決められるようになる。
基本的な攻撃となる「片手攻撃」,パワフルな「両手攻撃」,相手の攻撃を防ぐ「防御」,そして力動ゲージを大きく削る「受け流し」や「弾き」を使い分け,幻魔と戦っていくのだ。
![]() |
面白いのが,敵の攻撃を受け流した際に,自動で環境を利用できることだ。受け流された敵は,勢いもそのままにたたらを踏んで移動する。周囲に木や建物があれば,激突して力動ゲージが一気に減少するし,かがり火を倒して地面が燃えているところに突っ込ませれば,火で追加ダメージを与えられる。剣術だけでなく,環境も利用して戦うというのは,兵法家としても知られる宮本武蔵らしさを感じられる要素といえる。
また,前述した崩し一閃は,決める機会が多いうえに威力も高く,今回の試遊範囲では,雑魚の幻魔はすべて一撃で撃破できた。多対一の状況でも幻魔の攻撃をいなしつつ崩し一閃をバシバシと決めるさまは時代劇の殺陣のよう。もちろん攻撃されるギリギリのところで斬りつける,シリーズの華「一閃」もあり,アクションの爽快感は抜群だ。
![]() |
幻魔を倒すと,武器の強化に使える「赤魂」や,体力回復の「黄魂」,特殊技のリソースになる「青魂」が出現し,「鬼の篭手」で吸収すると効果を得られるのは従来作と同様だ。
さらに今回は素早い連続攻撃ができる「鬼ノ武具 双刀【二天】」を体験できた。史実では二刀流で知られる武蔵だが,本作の武蔵はいまだ修行中の身であり,二刀流も鬼武者の力であるというのが興味深い。二刀を当てると黄魂を多く出現させるため,体力が不足しているときに使うなど,状況に合わせて攻撃を使い分けるのが重要になりそうだ。
![]() |
鬼武者の力は,戦いだけでなく謎解きにも役立つ。フィールドに存在するギミックを見破るのが「眼覚醒【探知】」だ。鬼の篭手が激しく光る場所で役立つもので,武蔵の眼が金色に輝いて隠されたものを見破ることができる。
出展バージョンでは,ビクともしない門の周囲を眼覚醒で調べると,門を封じている幻魔を発見でき,斬ることで道が開ける……といったシチュエーションがあった。さまざまなギミックに応用が利きそうなシステムで,隠れているアイテムの探索に使うようなシーンが出てくる可能性もありそうだ。
![]() |
![]() |
![]() |
そして,鬼の篭手で「黒魂(くろだましい)」を吸収すれば,その場で過去に起こった事件を映像として見られる。清水の鬼舞台では「周囲から駆り集められた村人たちが運んできた“何か”を投げ落としており,これが実は人間だった」という映像が映し出される。中には父親が息子を投げ落とすシーンもあり,あまりにも無残な内容にいたたまれない気持ちになる。
![]() |
![]() |
そして,今回の試遊バージョンの目玉となるのが,最後に登場する佐々木巌流との戦いだ。体力も力動ゲージも雑魚の幻魔とは比べ物にならないほど多いうえ,変化の多い動きから多彩な技を繰り出してくる強敵となる。
受け流しや弾きは有効で,トリッキーな動きを観察してうまく入力を決めるのはスリルと爽快感を伴う。受け流しや弾きを決めた際にカメラアングルが変わったり,鍔迫り合いが発生したりといった,ドラマチックな表現がシームレスに発生するのも見どころだ。
戦いでは,通常の攻撃のみでは体力を削りきるのは大変なので,力動ゲージを削り,崩し一閃を狙っていく。面白いのが,巌流のような強敵の場合,崩し一線を決める部位を「頭」や「腹」といったなかから選べるところ。頭であれば大ダメージを与え,腹であれば大量の魂を放出させるなど,部位によって効果は異なっている模様。中長期戦では部位選択にも戦術的な意味合いが生まれてきそうだ。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
今回の試遊では,従来の鬼武者らしさを受け継ぎつつ,さらに進化したアクションを存分に味わうことができた。現時点では,アクションに特別難解な要素や複雑さはなく,カプコンらしい手触りのよい操作感に仕上がっている。雑魚敵から強敵まで,ズバズバと一閃を決めながら戦える爽快さが心地よかった。
バトル描写もただ刀で斬るだけにとどまらず,環境を生かした攻防や,蹴り・関節技といった武術的要素も盛り込まれており,宮本武蔵らしさが色濃く表現されている。ライバルとなるであろう佐々木巌流との戦いがどのように描かれるのか,そして謎に包まれたストーリーの行方と合わせて,非常に期待が高まる内容だった。
![]() |
![]() |
「鬼武者 Way of the Sword」公式サイト
- 関連タイトル:
鬼武者 Way of the Sword
- 関連タイトル:
鬼武者 Way of the Sword
- 関連タイトル:
鬼武者 Way of the Sword
- この記事のURL: