
インタビュー
「Honor of Kings」プロデューサーにメールインタビュー。「Plus」へと進化する大型アップデートの狙いや調整の意図を聞いてみた
そして本日(2025年6月24日),最大規模となるアップデートを実施し,タイトルを新たに「Honor of Kings Plus」へと改称する。
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今回のアップデートでは,プレイヤーのフィードバックを反映した数々の新要素と改善が行われる。中でも注目は,プレイヤーの分身となるヒーロー「元流の子」の実装だろう。肌の色や髪型,衣装を自由にカスタマイズでき,6月24日にマークスマン,7月にはタンクとメイジの登場を予定している。
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また,敗北時でも貢献度によって星が獲得できる新評価システム,試合中の音声をリアルタイムで文字起こし,翻訳する新機能など,国際的なユーザビリティ向上を図った施策も盛り込まれている。
スマホ向けMOBA「Honor of Kings」,過去最大規模のアップデートを6月24日に実施。「Honor of Kings Plus」へと改名予定

Level Infiniteは本日(2025年6月23日),「Honor of Kings」(iOS / Android)で6月24日に配信予定の最大規模となるアップデート情報を公開した。プレイヤーの声を反映したという新要素の追加と改善を実施し,「Honor of Kings Plus」へと改名する。
4GamerではプロデューサーのDean Huang(ディーン・ホアン)氏にメールインタビューを行い,アップデートの背景や調整の意図,そして進化を遂げる「Honor of Kings Plus」の展望を聞いてみた。
「Honor of Kings」公式サイト
「Honor of Kings」ダウンロードページ
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4Gamer:
今回の大型アップデートでは,プレイヤーにどのような新しい体験や価値を提供したいと考えていますか。
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簡単に言えば,プレイヤーに「このゲームをもっと遊びたい」と思ってもらえる理由を増やしたいのです。それを実現するために,まったく新しいタイプのヒーロー,リアルタイムの音声文字起こし&翻訳機能,リニューアルされた戦令(Honor Pass)など,さまざまな改善を導入しています。
4Gamer:
新ヒーロー「元流の子」はロールや性別を自由に選べるユニークな存在です。このキャラクターの設計にあたり,とくに意識した点やゲームデザインの狙いを教えてください。
Dean Huang氏:
一般的なMOBAでは,プレイヤーはあらかじめ設定されたヒーローを選んで戦場に出ます。しかし「もし,スキルのタイプやプレイスタイルを自分で選んで戦えるとしたら?」という発想から誕生したのが,元流の子です。戦場におけるプレイヤー自身を体現するヒーローです。
外見の変更,3つのロール(マークスマン,タンク,メイジ)からの選択,特定レーンに縛られない構成──これらの要素はバランス調整を一層難しくしましたが,私たちはその挑戦を楽しみながら作り上げました。もちろん,今後もプレイヤーのフィードバックを受けて必要に応じた調整を行っていきます。
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4Gamer:
ゲーム内の表現や個性のカスタマイズ要素が大幅に強化されますが,「自己表現」を重視する狙いはなんでしょう。
Dean Huang氏:
MOBAとしての伝統的な要素は大切にしつつ,その上に視覚的な新しさやリプレイ性,コンテンツ更新,イベント,キャラクター,そしてゲームプレイの革新を重ねていく──それが私たちの基本方針です。
4Gamer:
リアルタイムの文字起こし,音声翻訳機能の導入により,プレイヤー間のインタラクションやコミュニティの活性化にどのような期待をしていますか。
Dean Huang氏:
現在,中国語と英語では音声→テキスト変換に対応しています。今回のアップデートではマレー語とインドネシア語を追加し,さらに他言語の対応も検討中です。
「Honor of Kings」は世界中にアクティブなプレイヤーコミュニティがありますが,「言語」はときに壁になります。私たちはその壁を取り払い,地理や母国語に関係なく,新たな友情が生まれることを期待しています。
4Gamer:
新たな評価システムでは,敗北してもパフォーマンスに応じて星が得られる仕組みが導入されます。これはプレイヤーの行動にどのような影響があると思いますか。
Dean Huang氏:
「Honor of Kings」はチームベースの対戦ゲームです。だからこそ,MVPだけでなく,すべてのプレイヤーの貢献を評価したいと考えています。
試合終了後のサマリー画面では,アシスト数や集団参加率などの指標を用いてパフォーマンスを評価します。つまり,MVPは単なる個人技や目立ったプレイではなく,「個人スキル+チームプレイ」を総合的に評価した結果です。
今回のアップデートでもこの考え方を引き継ぎ,敗北した側でも総合的に優れた貢献を見せたプレイヤーには追加報酬を付与します。また,どちらのチームでも「満点評価」を得たプレイヤーに特別報酬が与えられます。これにより,すべてのプレイヤーが「より良いチームプレイヤー」を目指すきっかけになると考えています。
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4Gamer:
「戦令」のリニューアルには「プレイヤーの不満に応える」という言及がありました。具体的にどのような声が最も大きく,今回の変更につながったのでしょうか。
Dean Huang氏:
コミュニティの声に耳を傾けることは非常に重要で,私たちはそれを常に意識しています。カスタマーサポートやSNSでの議論,ゲーム内の行動ログや試合後データなど,あらゆるチャネルからのフィードバックが,アップデートの指針になっています。
戦令に関しては,クエストが分散していて探しづらく,混乱を招いているという声が多く寄せられました。そこで今回,イベント報酬の獲得手段として一元化された新しいクエストシステムを導入しています。今後もプレイヤーの声に耳を傾け,改善を続けていきます。
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4Gamer:
バトルフィールドの変更,ミニオンや精霊の調整など,試合展開のテンポにも手が加えられます。これらの変更がバランスに与える影響について教えてください。
Dean Huang氏:
今回の変更は,プレイヤーの集中力を高めつつ,公平でバランスの取れた対戦環境を提供することが狙いです。
以下,主な調整内容を示します。
- クラッシュレーン: ワープポイントへの依存度が高すぎる傾向があったため,サイドレーンの川の精霊による分散を避け,空間の精霊の出現頻度を増やしました。これにより,ワープポイント周辺での交戦と戦術的な駆け引きを促進します。
- ファームレーン: ファイアファルコの出現頻度が高すぎて,先に優位を取ったチームが過度にレーンを支配しやすい構造になっていました。これを緩和するために出現頻度を下げ,公平で持続的な攻防が行えるよう調整しました。
- ミドルレーン: ゲーム開始4分までの1ウェーブあたりのミニオン数を増やすことで,ミッドレーナーが自レーンに集中しやすくなり,ローム一辺倒のメタを改善。より多様なヒーロー選択や,レーンでの主導権争いが可能になります。
また,ミドルレーンの川の精霊を削除し,不意な逆転要素の抑制と収入バランスの安定化も図っています。
- 全レーンのスーパーミニオン: 全レーンが突破された際にスーパーミニオンが出現すると,逆転が極めて困難になる問題がありました。この仕組みを調整することで,劣勢でも再編成,巻き返しのチャンスが生まれるようにしました。
4Gamer:
アップデートを通じて,開発チームがプレイヤーに最も注目してほしい点,あるいは大規模な変更に込めたメッセージを教えてください。
Dean Huang氏:
開発チームが一貫して目指しているのは,「進化し続ける,楽しくて,公平で,誰でも楽しめるゲーム」を届けることです。そのためには,良い意見も悪い意見も含めて,皆さんのフィードバックが不可欠です。今後も,ぜひ皆さんの声を聞かせてください。
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