このゲームの読者の評価

- 読者レビューについて
- 4Gamer読者レビューは,読者の皆さんがご自身の判断で書いたレビューを掲載するためのコーナーです。掲載前には編集部で主に公序良俗面のチェックを行っていますが,掲載されている情報について,4Gamer.netが正確さの保証を行うものではありません。掲載情報のご利用は,読者の皆様自身の判断と責任で行ってください。
なお,ゲームの評価を表す「GamerScore」は,投稿されたレビューの平均点を表示したものではありません。投稿の傾向を分析・考慮し,補正を加えることで,有用と思われるスコアを目指した形となっております。詳しくは「こちら」をご参照ください。
前のページ
- 次のページ
- Pages: 1
-
進化し続ける究極の歴史人物妄想ゲー 100 - 投稿者:とらんぽりん(男性/30代)
- 投稿日:2017/12/08
- 良い点
- .押璽狆紊任詫用されないが密かに存在する膨大なデータ量とカスタマイズ性
∪服する、統一する、クリアするといった明確な目的がなく、政治力学の中で「時代を生き残る」という素晴らしいシステム
いまだに拡張パックを出し続ける開発陣のゲーム愛。ファンの心を掴んで離さないパラド - 悪い点
- ‘餡鬟好襯瓮押
⊃佑鯀ぶ
時間泥棒
だ鐐茲呂まけ - 総評
- 【よい点】
,海離押璽爐魯ール大帝の時代からビザンツ帝国の滅亡までの約700年ほどを舞台とする中世歴史ゲームです。その歴史舞台の中で地方領主レベルからプレイ可能。それだけでも膨大な人物データが予想されますが、さらに個々の人物には家系図があり、その先祖もデータ上存在しています。しかしそれだけではありません。実はセーブデータを覗けばわかりますが、データ上は初代ローマ皇帝アウグストゥスまで存在しています。これは信長の野望で喩えると、データ上源平時代の武将データや平将門、藤原秀郷、さらに遡って坂上田村麻呂、阿倍比羅夫までデータ上遡れるということです。ゲーム上必ずしも必要のないこうしたところまで網羅している凝り具合は堪りません。人物情報には遺伝子情報も含まれており、その人物だけでなく、その子孫にも影響を及ぼすところまで設計されています。またDLCを導入すると架空人物でゲームを開始できるようになります。さて、セーブデータはテキストデータ形式で保存可能で、慣れれば編集−は容易です。そこでどういうことができるかというと、好きな時代に架空人物でゲームを開始し、開始直後にセーブデータを保存します。次にテキストエディタでセーブデータを開き、資金を増やすなりして思い通りの状況に出来ます。めんどくさいですが、いろいろすると滅亡したヴァンダル族やゴート族、コンスタンティヌス朝やユスティニアヌス朝の王族の血筋につながる家系の架空人物を設定し、その家系を再興するというようなifプレイができます。ファーティマ家の人物を作り、正統なカリフの復権を目指すのも良いでしょう。普通のプレイも楽しいですが、この妄想編集プレイの可能性はほぼ無限大。ロマンに溢れています。今でもこの妄想編集プレイに飽きることはありません。さらにこの妄想編集プレイにはもう一つの楽しみ方があり、好きな架空人物を作った後、オートプレイにしてその家系が生き残るか眺めて楽しむということもできます。本来のゲームの楽しみ方としてどうなのかと思われるでしょうが、こうした歴史妄想プレイが面白すぎてこのゲームから足を洗えません。ジャンルとしては異なりますが、SkyrimなどのベセスダRPGに似た、ゲームとしての懐の深さを感じます。
▲押璽爐箸靴椴鮖砲魍擇靴爐箸呂匹ΔいΔ海箸という究極的な哲学をこのゲームは提供してくれます。多くの歴史シミュレーションゲームは競合相手を倒し、征服、統一、独占、言葉としてはなんでもいいですが、とにかく相手を打ち負かすゲームです。しかしこのゲームは違います。パラドゲームの代表作の多くがそうであるように、ゲーム終了時間まで生き残るのが目的です。このゲームの長大な時間軸の中では、ある家系がたとえ一代で覇をなしても、次の世代には没落していくということは多々あります。プレイヤーでもこの状況はままなりません。ランダムに起こる理不尽イベントも多く、多くの勝つことを目的としたゲームに慣れているプレイヤーからすると、とても納得できるゲームシステムとは言えません。しかし、一方で巨視的に眺めると、CPUも同じように理不尽によって没落し、偉大な指導者の死亡がゲーム世界全体に地殻変動を起こすことがあり、プレイヤーが遊ぶ歴史世界そのものの成り行きがダイナミックで面白みに満ちています。信長の野望や三国志で信玄の死や曹操の死にインパクトがあるでしょうか。CK2では架空人物であれ、皇帝や教皇など影響力の大きい権力者の死は、それだけで世界のバランスに影響を及ぼす可能性があるという点で、現実的な政治力学を感じさせてくれます。そして残念ながらおそらくこの政治力学のゲームシステム上での実現こそは信長の野望が長年挑戦し続けながらも失敗してきたものです。信長の野望では結局のところ政治力学らしきものはそれ自体ゲームの中で自律することは出来ず、名声や威信それに類する形で、戦争に付随する外交システムや歴史イベントの味付けの域を出ることが出来ていません。こうした形での政治力学の疑似表現は、歴史イベントを考えればわかりやすいですが、予測可能性と結果の可視性が高いという点でゲーム性は高くありません。戦国大名というものが室町幕府政権の弱体化による、日本各地に叢生した地域的な政治権力体であり、戦国時代とはそうした地域権力の競い合いで、天下統一とはそうした地方的政治権力が自己の政治力学を日本全域へと拡大させるという歴史状況であったことを考えれば、信長の野望がその野望とは何かをゲームで実現するときに、この戦国大名の政治力学をどうゲームシステムに落とし込むかは避けて通れない問題です。最新作「信長の野望・大志」はおそらく志システムにそういったものを志向させており、その点個人的な期待を持っていましたが、結局の所政治状況を生み出すことは出来ても、ゲームの中に政治力学そのものを生み出すことにはまだ成功していません。だからこれだけシリーズを重ねても信長の野望のゲーム世界は皮相的で深みがないのです。信玄が死に、その志が信長の野望の世界から消えても、せいぜい攻めやすくなって外交に影響が出る程度でゲーム世界そのものを揺るがす大きな地殻変動や政治的空白を感じることが出来ないのです。翻って、政治力学をうまくシステムに落とし込んだことで、ゲーム世界そのものを自律的な仮想世界として愛でることができるというのがパラドゲーの歴史ゲーとして唯一無二の魅力です。
H売から5年以上経っていますが、いまだに拡張パックが発売され続けています。日本語版はサイバーフロントの倒産により更新されておらず、日本語でこの中毒性の高いゲームを楽しめないのは大変遺憾ではありますが、最初の敷居の高ささえ乗り越えれば、無限の楽しみが待っています。
【悪い点】
[直に言ってインターフェースのデザインは悪く、細かな設定数値も多い上に、何が何を意味しているのか直感的にわかりづらく、初心者には難解なゲームです。さらにかなりの数のDLCが出ていますが、DLCごとにゲームシステムに調整が入っており、それもまたゲームをわかりづらくしています。攻略サイトを回ってもゲームの遊び方を理解するのは難しく、攻略本もないうえに日本語版も入手困難であるため、敷居は異常に高く感じます。
▲押璽爐諒薫狼い眩澗療に陰湿でデザインも癖があり、派手さは全くありません。見た目からゲームに没入しづらく、データを楽しんで一定程度妄想ができないと理不尽なゲームシステムだけにイライラさせられ、一見すると変化の乏しいゲーム内容は直感的に楽しみづらいです。
ゲームの時間スパンも長いですが、妄想編集などの楽しみも加えると、1プレイにかける時間はゆうに1ヶ月を越えます。時間泥棒っぷりが半端なく、気軽にプレイしづらいです。気軽にプレイできないわけではありませんが、妄想編集を加えないとロールプレイの妄想度が低く、いまいち消化不良気味に感じてしまいます。さらに妄想を膨らませるために歴史書を読み、勉強をすると風味が増しますが、同時に途中まで続けていた妄想プレイに不満を感じる結果になり、やり直してしまうことにもつながります。パラドゲージャンキーにとってこの時間泥棒性は悩ましいところです。
ぢ燭の歴史シミュレーションゲームと異なり、このゲームにとって戦争は手段の一つであり、おまけです。長い時間的スパンにとって戦争という短期的解決は強硬手段であり、多くの場合避けた方が賢明です。婚姻政策などにより領地が増えることもありますが、コンパクトな領地の方が経営に便利で、広がりすぎた領国は混乱の本とさえなります。爵位なども多くなると、その継承などにも心を砕かねばなりません。戦争による拡大は戦争そのものよりも面倒な後処理を必要とすることも多いです。その点ゲームとして爽快感や盛り上がりに欠ける点は否めません。
【総評】
とにかく人を選びますが、嵌まると抜け出せないゲームです。開発陣の歴史愛とゲーム愛は果てしなく、ファンとしてもそうした開発陣のブレない姿勢を高く評価しています。ゲームとしても唯一無二であり、この作品の代替品はありません。その意味で万人向けではありませんが、間違いなく不朽の名作です。私は国産の某歴史ゲームメーカーの作品も愛でておりますが、そのメーカーに今欠けているものとは何かを教えてくれるのがこのゲームです。このゲームは西洋中世史ファンならば愛好せずにはいられない魅力をたたえています。コーエーに歴史ゲームで世界を征服して欲しいのですが、パラドゲー並の歴史ゲーム愛をコーエースタッフが持っていなければ無理ですね。「糞藝爪覧」気質が抜けなければだめでしょう。他社作品を見習うのはいいですが、自社作品を愛せなくてはファンはついてこない。この点は4gamerの記事を読んでもうかがえるように、最新作「信長の野望・大志」でもいまいち愛を感じない。将星録の頃から思ってますが、他ゲーたとえばHOIやCivをパクって信長のガワをのせても名作は出来ないのではないでしょうか。むしろ歴史と今一度向き合ってそこから今までにない信長ならではというゲーム作りをしてほしいですね。個人的に評価は低いですが、蒼天録のような歴史に対する誠実さのある姿勢のほうが癖が強くても不朽に値する魅力のある作品を作る可能性がある気がするのです。残念ながら、信長の野望・三国志は数あれども、このゲームのように唯一無二の不朽の名作はないと断言できます。佳作は多いですし、ゲームとして長年楽しませてもらっているので感謝しているのは事実で大変心苦しいのですが、それだけにこの点は否定できず、コーエーを愛するだけに悔しいところです。むしろ今は亡き太閤立志伝5、大航海時代4などのリコエイションゲームやチンギスハーン4のほうがもはや代替品がないという意味で不朽の名作にふさわしくも思えます。 - プレイ時間
- 200時間以上
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 1 4 5 5 5 -
かなり敷居が高いが・・・ 90 - 投稿者:syuro0930(男性/40代)
- 投稿日:2013/07/06
- 良い点
- かなりリアル。
外交における「本音」と「建前」が再現されている。
中世ヨーロッパの過酷さが再現されている。
領土を広げても苦しいことばかり、というのが良い。 - 悪い点
- 一定の時間経過を待っている間に眠くなる。
とっつきにくく、恐らく初心者はすぐに辞める。
戦闘が「数と量」しか無いので、極めて単調。
顔グラフィックがモブ的で感情が入りにくい。 - 総評
- Steamでダウンロードしたので、完全英語版で遊んでいます。
中世ヨーロッパの歴史をしっかり学ばないと、どこが面白いのか分からないゲームです。
初心者の方はアイルランド南端の領主から始めたほうが無難かも。
領地を広げて勢力を拡大し、しかし領地を与えた家臣が後継者を巡って当主と対立し、せっかく広げた領土を二分する内紛に発展する・・・そんな中世ヨーロッパが再現されているだけで、この時代が好きな方には堪らないゲームに仕上がっています。神聖ローマ帝国の一辺境伯から公爵、バイエルン王にまで成り上がれば(といっても私は200年かかりましたが)、広がった所領を見て悦に浸れます。まあ、それまでに何回も滅びますが。
大国の思惑と策略、小国の生存競争と葛藤、カトリック勢力やイスラム勢力との関係、そして家族から出る内紛への対処と、大変考える作業の多いゲームですが、大変楽しいです。 - プレイ時間
- 40〜60時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 4 3 5 -
合わない 50 - 投稿者:kiritorisen(男性/30代)
- 投稿日:2012/09/21
- 良い点
- 歴史の再現性
膨大な人物データがつくる世界 - 悪い点
- マニュアルが簡素すぎ
領国・人物管理が煩雑
無駄なイベントが多い
内政が煩雑
外交が不可解 - 総評
- 良い点で挙げたところはは悪い点がなければ映えるのに残念。
ゲームが複雑なのにマニュアルが簡潔すぎて、どこから手を付ければいいかわからず、初心者は苦労する。領国は公爵・伯爵・男爵からなるが、それらが重複しているときの関係が書かれていないので管理法がわからない。プレイヤーを退屈させないために多くのイベントが生じるが、戦争中に重要でないイベントが起きてたびたび思考を中断するのが煩わしい。自分の直接の子供でない子供についてまでも後見人のイベントが起こり煩雑。内政は建物を建てることで行うが、元々の城だけでなく増設する砦などにもそれぞれ建物を建てて行かなければならず、人間がやるのはしんどい。強化すると収入が元の2倍3倍になり、光栄ちっくなバランス問題がある。内政はEU3くらいがいい。外交は同じキリスト教国なのにいきなりなんの前触れもなく大国から宣戦されることがあり、仕様が謎。HREとビザンツがいつまでも強くて、自由度が低い。
信者からすればけしからんと思われるだろうが、合わないのだからしょうがない。 - プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 2 1 5 -
神SLGとよばせてください 95 - 投稿者:ユリシーズ5(男性/40代)
- 投稿日:2012/09/14
- 良い点
- どんなゲームか教えてと言われたら「有能な長男がいるから当家も安泰じゃガハハと思ってたらいきなり病死して無能な次男があとを継いだり、有能な長男が継いで安心じゃガハハと思っていたら戦傷を負って不能になり全ステータスが-5され反乱祭りになったり、そんな紆余曲折を乗り越えて一族を繁栄させるゲームです」と答えます。
人物がゲームの中心なので、信長の野望などが好きな人なら馴染みやすいと思います。ゲーム開始後に生まれる人物は自動生成なのでどちらかと言うと天下統一IIに似ているかな。
このゲームの素晴らしい点のひとつはゲーム性と史実性をかなり高いレベルで両立していることです。キャラゲー色が強く、ゲーム内ルールがかなりデフォルメされている信長の野望とはこの点が対照的です。
そのぶん覚えなければならないルールは多いです。行動を起こす際にはそのための条件がポップアップで確認できますので、ルールに精通する必要はありません。が、少なくとも後継者を任意では選べないことや戦争のはじめ方、伯爵から王までのヒエラルキー構造がどう実装されているかなどは把握するのに時間がかかると思います。 - 悪い点
- 必ずしも悪い点とはいえないのですが、他の方のレビューにもある通り、運の要素が一般的な歴史SLGと比べて大きいです。200年もプレイしていれば無能な君主が2、3人は出てきますし、反乱祭りも珍しくありません。何とか乗り切った時の喜びはひとしおですが、破れて領地一つの伯爵に逆戻りも珍しくありません。そこから再び這い上がるのが正しいCKファンの姿なのでしょうが、萎えてやめてしまいます。こういう困難を乗り切るための定石戦略はありません。
また運の要素が大きいといっても長くプレイしていれば同じような展開になりがちです。伯爵から初めて50年で公爵になり、100年あたりで反乱祭りを乗り越え、150年〜180年ころの2度目3度めの反乱祭りで乙、みたいなプレイが多いです(特にその時期に反乱が起きやすくなるということではありませんが)。
全ヨーロッパと北アフリカ、中央アジアまで含んでいるのにあまり地域色がないのも残念です。ただし2つの拡張パックはイスラム教国とビザンツ帝国に焦点が当てられ、その後もいくつかの拡張が予定されているそうなので地域色の問題は解消されていくかもしれません。 - 総評
- 前作クルセイダーキングスは不安定で重く、バランスはあまりよくなく、ルールにも穴が多かったので人におすすめできるゲームではありませんでしたが、本作は良い部分をすべて残したまま生まれ変わったと言っていいでしょう。それでもルールの複雑さのため人を選びそうですが。
すでに述べたように国内統制が難しく(反乱祭りが…)、王位を300年維持するのも大変ですが、その分ハードなストラテジゲームに飢えている人にも向いていると思います。ヴィクトリアで「最近クラクフばっかだわー」というような人。うでに覚えのある方は是非プレイしてみてください。もちろん単なる歴史好きの方にもおすすめできます。 - プレイ時間
- 100〜200時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 4 5 5 5 -
歴史の息吹を感じる、さすがのパラドゲー! 95 - 投稿者:zaruoen(男性/50代)
- 投稿日:2012/08/25
- 良い点
- 日本人にとって中世欧州は非常になじみのない歴史期間である。それゆえ”とっつきにくい”印象を与えてしまうが、それだからこそぜひ挑戦してもらいたいゲームである。まずアラビア圏の実力の高さ(ゲームバランスを考えて多少弱めに接待しているが)に当時の歴史を感じさせる。さらに宗教に縛られた国家運営、後継者争いに近隣諸侯との付き合いなど、新鮮な体験を得ることができるだろう。またパラドゲーにふさわしい(?)初期バグもなくストレスなく動いてくれるのもGOOD。
- 悪い点
- 日本人になじみのない時期であるがゆえに、初めはどのように統治していけばよいかとまどう。(正直言って難しい)また”運(特に後継者の能力)”には逆らえないのはSLGゲーマーとして悔しいところではあろう。また国家運営に慣れない内は操作が難しいのが難点か。下手に時間を早送りするとタイミングを逃することがたびたび起こるが、かといってゆっくり進めると全然時が進まず400年の長さを痛感することになる。まあ、慣れの問題ではあるのだが。
- 総評
- このとっつきにくい時代を、よくここまでゲームに仕上げたことに賞賛を送りたい。ぜひこの欧州暗黒時代を、自らの手で数世紀早く黄金時代に切り開く挑戦をしていただきたいと思う。(まず不可能に近いけれども)このゲームに触れれば、なぜルネッサンスや宗教改革が生じたか本当によくわかる。歴史の息吹を感じさせる秀作SLGである。
- プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 5 4 5 5 -
中世欧州シミュレーションゲームの金字塔 95 - 投稿者:Il Nome Della Rosa(男性/40代)
- 投稿日:2012/05/08
- 良い点
- 大きく言えば自由で幅広いプレイということが言えます。
良い点は以下の3点です。
幅の広い中世欧州の王侯シム
その独自性は言うまでもなく、幅の広い中世欧州の王侯シムということでしょう。
中世欧州を扱ったシムはそれほど多いわけではありませんが、
Total Warシリーズやメディーバルローズといった古典から存在していました。
しかしながら、このクルセイダーキングス2ほど幅広く
中世欧州を表現したゲームはありません。
なにせその領邦が北はノルウェー、東はペルシャ、西はイベリア、
南はエチオピアまであり、各領邦の君主は何百人も存在し、
しかもその世界で400年間も過ごすのですから!
人間関係をフューチャー
これはクルセイダーキングスの特徴ともいえる部分で、
単なる国盗りゲームではなく婚姻や相続、
そして時には個人的関係から戦争を始め、
領土と家系を発展させていくゲームです。
各キャラクターには特性が付き、それがキャラを個性化させ、
例えば悪魔崇拝者の公爵なんていうのも自然発生してしまいます。
さらにこの悪魔崇拝者の公爵を失脚させたり暗殺させたりする
『Plot(陰謀)』というコマンドが存在し、
それがよりドラマチックな展開を生み出します。
キャラメイクができる
これは有料DLCになってしまうのですが、
プレイヤーキャラクターの年齢、顔立ち、人種、顔形、能力を自由に編集できる
ツールが販売されています。
これで自分が好きなようにキャラクターを作り、ゲームを楽しむことができます。
エチオピアにカトリックのイタリア人公爵なんて無茶苦茶なものもできるので、
よりゲームの幅とりプレイ性が広がります。 - 悪い点
- もちろん悪い点がないわけではありません。それは以下の2点です。
複雑なゲームルール
ゲームルールが大変複雑で、初心者にはとてもついていくことが
できるものではありません。
しかも、日本人にはあまり身近ではない中世欧州ということで、
その世界を理解するには高度な歴史知識を要してしまうのが残念です。
相続法、王国法、de jureなどなど、初心者にはかなり敷居が高いと言えます。
運を天に任せる
シミュレーションゲームであれば、ある程度戦略の段階でプランニングをして
どのような結果を得るのかという計算ができるものですが、
このゲームおいてはランダム要素や確率で何%というもので決定され、
プレイヤーの自由なプランニングを阻む要素が大変多いです。
ある程度はプレイヤーで保険をかける事が出来るのですが、
事故が多発すれば、匙を投げる展開になることも多いです。
プレイヤーキャラクターの再起不能化や不慮の事故死で領土が分割され、
幼君では物の役にも立たなく、運が悪ければ詰むこともあります。 - 総評
- 中世欧州の領邦君主として、広大な世界の中で400年という長い期間を
キャラクターと領地を運営しながら、自勢力の拡大をしていくゲームです。
このようなゲームは他にはなく、伯爵、公爵、国王、そして皇帝へと階段を
駆け上がって行く様はプレイヤーとして大変爽快です。
このような幅広く奥深い内容の中世欧州シムはなく、
これはまさに『中世欧州シミュレーションゲームの金字塔』と言えるでしょう。 - プレイ時間
- 200時間以上
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 3 4 4 5 5
前のページ
- 次のページ
- Pages: 1
4Gamer読者レビューは,皆さんがプレイしたゲームを評価するという読者参加型のコンテンツです。投稿されたレビューは,4Gamer.netに掲載されるほか,「読者の皆さんの評価」である「GameScore」の算出に利用されます。