
ニュース
「Radeon RX 9060 XT」に対応する「AMD Software 25.6.1」が登場
![]() |
同時に,AI推論向けGPUとして発表となった「Radeon AI PRO R9700」への対応も,AMD Software 25.6.1で行われている。Radeon AI PRO R9700は,Radeon RX 9070 XTクラスのGPUに,容量32GBのグラフィックスメモリを組み合わせた製品だ。
AI向けと銘打ってはいるものの,映像出力インタフェースも備えていて,VR用途も視野に入れている製品だ。
また,AMD Software 25.6.1では「鬼武者2 リマスター」に対応した。例によって,とくに性能向上はアピールしていないので,AMDが動作を確認したという理解でいいだろう。
そのほかにもゲーム関連では,AMD独自の超解像/フレーム挿入技術「FidelityFX Super Resolution 4」(FSR 4)に新たに対応する14タイトルがリストアップされている。FSRの対応タイトルは,AMDの公式ブログを確認してほしい。
ゲームとは直接の関係はないが,AMDのAI開発環境「ROCm」をWindowsの公式仮想Linux環境「WSL 2」から利用できるGPUとして,Radeon RX 9000シリーズおよびRadeon AI PRO R9700が追加された。
WSL 2におけるAI開発では,NVIDIAが先行しており,Radeonシリーズは対応が遅れたうえ,対応GPUもRadeon RX 7000シリーズの一部のみと制限が厳しかった。これまでのAMDからすれば,Radeon RX 9000シリーズは,早いタイミングでWSL 2に対応した格好だ。AMDがWSL 2対応に本腰を入れてきたことを感じさせる。
WSL 2上でROCmを利用するための詳細は,公式Webページを参照してほしい。
●AMD Software 25.6.1の対応GPU
- Radeon RX 9000シリーズ
- Radeon AI PRO R9700シリーズ
- Radeon RX 7000シリーズ
- Radeon RX 6000シリーズ
- Radeon RX 5000シリーズ
- Radeon RX 7000M/7000Sシリーズ
- Radeon RX 6000Mシリーズ
- Radeon RX 5000Mシリーズ
●AMD Software 25.6.1の対応APU
- Radeon AI 300シリーズ
- Ryzen 9000シリーズ
- Ryzen 8000シリーズ
- Ryzen 7000シリーズ
- Ryzen 6000シリーズ
- Ryzen Mobile Processors with Radeon Graphics(※RDNA世代以降)
●AMD Software 25.6.1が統合するコンポーネント(※比較対象はAMD Software 25.5.1)
- Display Driver Version:25.10.13.01-250526a-416003C
-AMD -Soft ware -Adre nalin -Edi tion (←25.10 .01.09 -250 425a -415 182C -AMD -Soft ware -Adre nalin -Edition) - UI:2025.0425.1714.2068
- AMD Windows Driver version:32.0.21013.1000(←32.0.21001.9024)
- 2D Driver:8.1.1.1634
- Direct3D Driver:9.17.11.0281
- OpenGL Driver:25.04.250223_d1f9d32
- Audio Driver:10.0.1.40
- Vulkan Driver:2.0.342
- Vulkan API:1.4.308
●AMD Software 25.6.1における最適化
- 記載なし
●AMD Software 25.6.1における新要素
- 「Radeon RX 9060 XT」「Radeon AI PRO R9700」に対応
- 「鬼武者2リマスター」に対応
- WSL 2環境下におけるROCm対応にRadeon RX 9000シリーズを追加
- 新たなVulkan拡張に対応(※リリースノートにはそう記載されているが実際に対応したのはAMD Software 25.5.1のようだ)。詳細は公式Webページを参照
●AMD Software 25.6.1で解決した問題
- 「Radeon Boost」の設定において,「性能モード」の「画質」と「性能」の選択が逆になることのあった問題
- Radeon RX 9070シリーズで「Le Mans Ultimate」をプレイすると予想より性能が低いことのあった問題
●AMD Software 25.6.1における既知の問題
- マルチディスプレイ環境で「Discord」を使ってストリーミングを行っているとき,[Alt+Tab]キーを押すと,カクつきが生じたり性能が低下することがある
- Radeon RX 9060 XTで「Marvel Spiderman 2」をプレイすると,ゲームがクラッシュしたり,ドライバのタイムアウトが発生することがある
- Radeon RX 9060 XTにおいて「The Last of Us Part 1」の初回起動時に,ゲームが一時的にクラッシュすることがある
- Radeon RX 7000シリーズなど一部のAMD製GPUで,一部のVR HMDのリフレッシュレートを80Hzまたは90Hzに設定してゲームをプレイすると,表示がカクつくことがある。リフレッシュレートを変更することで,この問題を一時的に回避できるとのこと
- Radeon RX 7000シリーズなど一部のAMD製GPUで,「Cyberpunk 2077」をプレイ中,断続的にゲームやシステムがクラッシュすることがある
- 「Anti-Lag」と「Instant Replay」を有効化して「モンスターハンター ワイルズ」をプレイすると,断続的にゲームがクラッシュしたり,ドライバのタイムアウトが発生することがある
- 一部のAMD製GPUで,「Call of Duty: Warzone」のSeason 03において,「Verdansk」(ヴェルダンスク)マップをプレイしている最中にカクつき(スタッター)が生じることがある
- Chromiumブラウザ(※ChromiumベースのWebブラウザという意味と思われる)で,4K解像度の動画を再生すると,画面がちらついたり描画性能が低いことがある。この問題が生じたときには,全画面での動画再生を推奨するとのこと
- Radeon RX 9070 XTにおいて,FidelityFX Super Resolution(FSR)を有効化して「The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered」をプレイすると,テクスチャがちらついたり表示が破綻することがある。この問題は,FSRを無効化すれば一時的に回避できるとのこと
- 関連タイトル:
AMD Software
- この記事のURL:
(C)2019 Advanced Micro Devices Inc.